大佛次郎研究会設立趣意書

 新しい世紀に入り、内外ともに愈々混迷を深めているやに思われます。かかる状況下にある今、我々は、以前にもまして、一人一人が自立した思考と冷静な判断力を持つように求められています。

 このような時、明治、大正、昭和の激動の時代を、終始、冷静に自己の立場を貫き、真摯に生きる人々に深い共感を寄せつつも、物事を多面的に考察して、一方の立場に偏することなく、努めて公正に判断しつつ、独自の文学を打ち立てた大佛次郎の歩みを辿り、その文学を顧みることは、時宜を得たことと考えます。「鞍馬天狗」から「パリ燃ゆ」そして「天皇の世紀」にいたる大佛次郎の幅広い文学活動は、その時々に人々の心を捉え、高い評価を受けるとともに、多くの人々に愛され、数多くのフアンを育んできました。しかし、何故かこれまで、十分に論じられる機会にあまり恵まれてきませんでした。

折りしも、今年は大佛次郎没後30年に当たります。これを機に大俳文学に再検討を加え。その研究の拡大と深化を図りつつ、大佛文学に対する人々の関心を喚起し、若い人々の間からも、大佛文学研究への機運を醸成することを期待して、我々は、ここに、大佛次郎研究会を設立することに致しました。そのための設立総会を、次のごとく開催いたします。



 

日時    2003 年 4 月 27 日(日) 13時より

総会   大佛次郎記念館 会議室

研究発表 神奈川近代文学館ホール 14時より

1  大佛次郎を映像で偲ぶ:「人に歴史あり 大佛次郎」

2  村上光彦(成蹊大学名誉教授、フランス文学・比較文学)「大佛次郎とラジカリズム」

3  山口俊章(関東学院大学教授、比較文化)「大佛文学を貫くもの」

懇親会  ポートヒル横浜 17時より

大佛次郎研究会設立準備会

代表 村上光彦

       
     
TOP